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大里綜合管理株式会社
代表取締役社長
野老真理子
Tokoro Mariko
 

2020年1・2月

1月○○日 あみっこ汁
12月31日に朝から野菜を刻み込んで、白里海岸で初日の出を見に集まっている人たちに熱々のあみっこ汁を
販売して15年目、今年は560杯で17万円の売り上げになった。原価を計算してもパートさんひとり分一ヵ月分の給料にはなる。「お金は降ってこない!商売とは仕事とは必要な所に手間を掛けて喜ばれて成り立つもの!」 こんな理屈を家族やスタッフたちに背中で見せてきた。よく続いたもんだと思う。
時間の許す社員さんも手伝ってくれるようになった、毎回手伝ってくれた息子と四月に社長を交代する。

1月○○日 仕事始め
それぞれが13箇所のゴミ拾いをしてから8時に集まり、休み中に読んできた一冊の本の感想と新年の抱負と初短歌をひとり3分で言い合う事で勉強会になり、一品持ち寄りで集めたそれぞれの手料理で昼食新年会。
どんなにお金を出してもこんな勉強会や新年会はできない仕事始め。午後から三日間はお世話になったお客様に全員で電話をかけまくる、薄皮を一枚一枚積み上げ重ねてきたからの大里流をみんなで噛みしめる。

1月○○日 新春フェスティバル
「どうしてそんなことできるの?」「どれだけお金を使っているの?」 そうたづねられる全社を使った連続三日間の「新春フェスティバル」 1日目はそば祭り、2日目がハンズフル祭り、3日目がデリカ&スイーツ祭り、3日間連続して21組のクラッシックやジャズや朗読や民謡や、茶室に変身したお茶席や癒しのマルシェの人たちのマッサージもあり、休憩のたびに振る舞うお汁粉は、豆から作り餅は大里で作ったもち米をみんなで餅にしたものそれぞれ17キロで1000人分を超え、館内全部に絵や陶器や刺繍や押し花が飾られ、入れ替わり立ち替わりおめでとうのコールが笑い声とともにこだまする。大里にかかわる人たち全員が主人公のお祭りでその場面はまるで天国そのものかもしれない。大里の持ち出しは一銭もないよと応える。

2月○○日 リクルート
大里はリクルートにお金をかけたことないよ!そう話すと一様に驚かれる。
6年間の引きこもりで生活保護を受けていたK君が10年の月日をかけて今や税金はもらうのではなくしっかり払う側の大里なくてはならない現場の責任者。薬物中毒だったT君は3年間の大里の研修のもと立派に親の跡を継いで社長になって頑張っている。人はいる。手をかけて目をかけて心をかけて一人前になりたい人たちが世の中にはたくさん待っている。手間はかかるがその成長ぶりを一緒に味わえる楽しさや、やりがいをスタッフみんなが共有していればリクルートにお金はかからない。1週間に半日だけ勤務していた総合失調症のスタッフが4日働けるようになった。またまたネグレストの二人の青年と3年間寝坊して首になった若者が入ってきた。大里は人手不足を乗り越える何かを持っている。

2月○○日
入社して36年、社長業26年の節目に31歳の息子に社長を任せることにした。
「えー大丈夫?」の声に「うん大丈夫です」としっかり応える。私と一緒に頑張ってきた還暦を迎える5人のスタッフも世代交代し、あらゆる大里のポストが若きスタッフたちで賄われ、新生大里を作り上げていく事になり私たちはそれを支えていくことになった。2年間という月日をかけて嫌という程話合ってきたから心根は伝わっていると思う。