大里ブログ
9.132024
石井社長の建築日誌 2023年12月
いかがお過ごしでしょうか。
今年も残すところあと1ヶ月になりました。
『一隅を照らす』この理念のもと、何かと忙しくなる師走。皆さまのお役に少しでも立てるように頑張ります。いつでも何でも頼っていただけたら嬉しいです。
大里の建築では始めての古民家を再生しております。明治時代に立った建物で100年を超えている建物です。
しっかりした木の骨組みと、職人さんの確かな技術と手間を惜しまず建てられた建物は、佇まいに威厳があります。
今の建築は断熱性能が高い、エネルギー消費が少ないなどの数値で建物の価値を評価する傾向が強いので、数値で表せないものは無視されがちです。
数値は大切かも知れませんが、数値化できない、感覚的なことに、建築の良し悪しを決める本質があるのではないかと古民家再生から考えさせられます。
素材の質感や手触り、職人さんたちの情熱や技、気候や風土に影響を受けた生活の歴史の上にできた建物の形や空間。
曲がった大きな梁を使って組まれる小屋組に欅の大黒柱、竹小舞に土壁、芸術的に彫られた欄間。
経済性や効率性を二の次にした建築は時代を超えて、誰にでも受け入れられ、心を豊かにしてくれる、残すべき価値のあるものだと思います。
目指すべき建築の姿を古民家再生のなかで学んでいる最中です。
また100年以上建物が生かされていることを考えると、ある意味、経済的で効率的であり、何よりも環境負荷の少ない建築が求められる今の時代、古民家に価値を見出して残していくことが必要だと実感します。
古民家を再生している最中で、
ミシェラン一つ星をとったラーメンを作る方の目にとまり、使っていただくことになりました。石井